今回は、C言語とC++言語を同時にマスターできるという書籍をご紹介しよう。
「やさしいC言語/C++入門 日向 俊二著 カットシステム 以下本書という」である。
やさしいC言語/C++入門
ページ数は、本体部が索引までで386ページ。サイズはB5変形である。
B5変型とは
B5サイズは「縦 182mm × 横 257mm」である。
B5判の天地(257mm)を短くして230mmにするなど、B5判をもとにした変形であるため「B5変型」などと呼ばれる。
なお、本書の特徴は以下の通りである。
現在、さまざまなプログラミング言語が利用されていますが、その中でもCとC++は、昔から重要視され今なお進化をつづけている、技術者にとって必要不可欠な言語です。
C言語は、言語としては比較的シンプルです。そのため、習得が比較的容易で、プログラミングの基礎教育にも良く使われますが、ポインタや再帰のような概念の習得がやや難しい要素もあります。
C++は、オブジェクトを扱うプログラミングに対応できるようにC言語を拡張してクラスを導入したプログラミング言語です。C++はもともとはC言語を拡張して作られた言語であるため、C言語の知識にC++特有の事項を追加するだけでマスターすることができます
本書では、C言語とC++との関係に着目し、それらを並行してやさしく解説します。それによって、効率よく学べるだけでなく、それぞれの言語の特性についての理解をより深めることができます。
カットシステムの本書の紹介ページより
類書が多色刷りが多いなか、本書はモノクロである。掲載のプロブラムがコマンドプロンプトで実行するので割り切りということだろうか。
本書は「入門書」と謳う以上、初学者にとって重要な箇所、理解が難しい箇所などが、多色刷りならわかりやすいと思われるのだが・・
掲載のプログラムは、実際にPCなどで入力して動作を確認しよう。
なお、C言語をPCにインストールする方法は本ブログでもご紹介している。
実際にプログラムを実行することで、頭で考えただけ、解説を読むだけではわからないプログラミングの楽しさを体験できる。
また、自分なりにプログラムを変更してみるのもおすすめである。「こう変更したら、どうなるのか?」と考えながらプログラミングすることは、本当の実力をつけることにつながる。
C++はもともとはC言語を拡張して作られた言語であるため、これらを同時に入門することは意義深いと思う。
よくC++の入門書で、C言語をマスターされた方が、C++に進むほうが理解が早いという説明を目にすることがある。ある意味これは正解だろう。しかしながら、いざ文法の説明となると、初歩の初歩からスタートしている。この辺りの説明ならC言語をマスターされた方ならすでにご存知のハズかと思われるのだが・・
もっとも二つの言語では表記法が異なる場合があるので、入門書としては省けない事情もわかるのであるが・・
本ブログでは、C言語で「Hello,World」を画面に表示するプログラムをご紹介している。↓
C言語をはじめよう(Windows10編)
これは、以下の通りとなる。
#include <stdio.h>
int main(void)
{
printf("Hello,World\n");
}
しかし、C++では、
#include <iostream>
using namespace std;
int main()
{
cout << "Hello,World" << endl;
return 0;
}
となるのである。
そういう意味で、C言語とC++を同時にマスターすることを目指す本書のねらいは意欲的で評価したい。
本書を活用されて、C言語とC++の魅力に触れられ、さらにプログラミングを楽しむ方が増えることを願っている。
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